バランスシート不況 2009 9 26

 バランスシートが傷んでしまうと、
家計は、ひたすら消費を切り詰め、借金の返済を優先し、
企業は、設備投資を抑制し、やはり借金の返済を優先するようになります。
そういうわけで、いくら金利を引き下げても効果がありません。

バランスシート 2007 11 10
 今日もまた、昔話をしましょう。
これは、バブル経済崩壊後の日本の話です。
 どうして、バブル崩壊後の不景気が、
「失われた10年」と言われるように深刻なものになってしまったのか。
 それについては、いろいろな面から解説がありますが、
ひとつの見方として、
「バランスシート(貸借対照表)の悪化」というものがあったかもしれません。
 バブル崩壊で、株価も不動産価格も下落する一方で(資産価格の下落)、
依然として、借金(借入金)は、高水準のままだったのです。
 さらに、悪いことに、いったん下げ止まるかのように見えた、
あるいは、いつか回復すると誰もが信じた、
株価や不動産価格が、さらに下落を始めたのです。
こうなると、ひときわ高水準の借金(借入金)だけが目立ってしまいます。
 さて、このような状態になると、家計や企業は、どう動くか。
家計は、ひたすら消費を切り詰め、借金の返済を優先し、
企業も、設備投資を抑制し、ひたすら借金の返済を優先するようになったのです。
参考文献  「小さな政府」を問いなおす  岩田 規久男  ちくま新書
        スウェーデンのバブル崩壊と経済危機 p160から

バランスシート不況 2008 2 17
 今日もまた、「検証バブル 犯意なき過ち」(日経ビジネス人文庫)という本を、
参考書として、日本のバブル崩壊後の話をしましょう。
 当時、バブル崩壊後の混乱で、
「バランスシート不況」のことは、誰も気付かなかったと思います。
それが、どんなに恐ろしいことになるか、わからなかったのです。
(以下、引用)
 バランスシート不況とは、
「資産価格が急落すると、貸借対照表の資産は、急激に目減りするが、
負債は、そのまま残り、自己資本比率が低下する」という仕組みだ。
今、考えれば、簡単な理屈だが、バブル崩壊直後に気付いた日本人は少なかった。
(以上、引用)

















































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